こんばんは、智道です。

 

ずっと仁多郡奥出雲町を散策していますが、
今日は雲南市木次町の八口神社のご紹介です。

 

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木次町の八口神社境内には、
須佐之男命がヤマタノオロチを退治される際に八塩折の酒を入れた
八つの壷のうちのひとつが、
「印瀬(いんぜ)の壺神さま」として祀られています。

 

簸ノ川の天ヶ渕に住むヤマタノオロチは、
国津神である脚名槌・手名槌負債の娘を
毎年ひとりずつ奪っていきました。

今年はついに八人目の末娘である稲田姫が奪われると
嘆き悲しんでいました。

高天原を追放されて、出雲を彷徨っていた須佐之男命は、
老夫婦から事情を聞かされました。
そして美しい稲田姫を見初め、
結婚を約束したうえで見事にオロチを退治しました。

オロチ退治の際に、須佐之男命は脚名槌・手名槌夫婦に

「汝等は八塩折の酒を醸り、
垣を造り廻らしその垣に八門を作り
門毎に八桟敷を結い
その桟敷毎に酒船を置きて
船毎にその八塩折の酒を盛りて待ちてよ。」

おっしゃいました。

 

ヤマタノオロチ退治の有名なお話ですね。

 

その時の八潮折の酒を入れた油壺を祀ったのが
八口神社の印瀬の壺神様です。

 

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【八口神社鳥居】

 

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【印瀬の壺神様】

 

 

ヤマタノオロチ退治には後日談があって、
ある時、土民がこの壺に触れたところ、
にわかに天はかき曇り、山は鳴動して止まなくなり、
八本の幣と八品の供物を献じて神に祈ったところ
ようやく静まったといいます。

村人たちは人の手に触れることを恐れ、
多くの石で壺を覆い玉垣で囲み注連縄を廻らし
昔のままの姿で昔のままの場所に安置することに努め
現在に至っています。

 

八口神社は、出雲国風土記には「矢口社」と記載されていますが、
雲南市加茂町にも同じ名前の八口神社があるようです。

こちらも後日お詣りしたいと思います。

 

おやすみなさい、出雲ロマンとともに素敵な夢を。

 

すべての存在が幸福でありますように。